世界大百科事典(旧版)内のイリメニ・スラブ族の言及
【キエフ・ロシア】より
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[国家の成立]
12世紀初めに編さんされたロシア最古の年代記《過ぎし年月の物語》によれば,9世紀半ばには,東スラブ人の有力部族ポリャーニン族がドニエプル川中流域に定住してキエフを中心とする小規模な国をつくっていた。上流域にはスモレンスクを中心とするクリビチ族がおり,さらに北方にはノブゴロドのイリメニ・スラブ族が勢力を張り,ポロツクにはポロチャニン族その他がいて,それぞれ共通の言語,習慣,信仰,交易活動を通じてゆるやかなつながりを保っていた。キエフやノブゴロドなど,東スラブ人の初期の都市は諸族のまとまりの中心であると同時に,バルト海と黒海,カスピ海をつなぐドニエプル,ボルガ水系の遠距離商業路(いわゆる〈ワリャーギの道〉)の要地でもあった。…
※「イリメニ・スラブ族」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」