世界大百科事典(旧版)内のウェンドルファー,F.の言及
【ウィーン工房】より
…これらの作品に指摘されるのは,グラスゴーの鬼才マッキントッシュの直線的な装飾原理との関連である。ウィーン工房設立の財政的擁護者であるフリッツ・ウェンドルファーが工芸家の一群をスコットランドに派遣して当地の工芸を実地に学ばせたほど,この工房とスコットランドの関係,特にマッキントッシュの空間処理の影響は強かった。つまり過去の様式からの離脱をはかったにしても,ウィーン工房の依拠する原理は,曲線のアール・ヌーボーから直線のアール・ヌーボーへと変容してゆく一動向とパラレルなものであり,独自の造形原理ではなかった。…
※「ウェンドルファー,F.」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」