世界大百科事典(旧版)内のウタフの言及
【シャクシャインの戦】より
…近世初頭以来日高沿岸部のシブチャリ地方のアイヌ(メナシクル(東の人の意)の一部)とハエ(現,門別町)地方のアイヌ(シュムクル(西の人の意)の一部)との漁猟圏をめぐる争いが続いていたが,1668年4月,ついにシブチャリ・アイヌの首長シャクシャインがハエ・アイヌの首長オニビシを刺殺するという事件に発展した。そのためオニビシ方のアイヌは藩庁に武器援助を要請したが,藩側に拒否されたうえ,使者のウタフが帰途疱瘡にかかり急死した。このウタフ死亡の報は,アイヌの人たちに松前藩による毒殺として伝えられ,この誤報を契機に両集団間の紛争はまったく新たな方向に発展した。…
※「ウタフ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」