エングラー,H.G.A.(読み)えんぐらー

世界大百科事典(旧版)内のエングラー,H.G.A.の言及

【隠花植物】より

…20世紀に入り,池野成一郎は植物界を15門に分類した(1906)が,このうち隠花植物に属するものは13門で,ここでは〈隠花植物〉は植物界の87%の比重を占めている。さらに現代になるとエングラーH.G.A.Englerが体系を確立し,その後改訂された《植物分科概要》の12版(1954)では植物界17門中15門が,寺川博典・前川文夫の分類表(1977)では菌界15門と植物界9門中の8門および残り1門中の17綱中12綱がこのいわゆる隠花植物である。分類学の進歩は隠花植物を細分することにあったと言えよう。…

【花式図】より

…アイヒラーA.Eichlerはこの立場から研究を集大成し,《花式図Blütendiagramme》全2巻(1875,1878)を出版した。彼の業績はエングラーH.G.A.Englerの分類大系の基礎をなしたものである。なお花式floral formulaは花葉の種類とその数を示して花の構成を表現する式でグリーゼバッハA.H.R.Grisebachにより発案された(1854)ため,ドイツ式にしたがって,萼をK(Ca―米英式),花冠をC(Co),花被をP,おしべ群をA,めしべ群をGであらわす(図)。…

【シンパー】より

…ほかに,《アメリカの寄生植物》(1883),《熱帯アメリカにおける植物とアリの相互関係》(1888),《インド,マレーシアの海浜植物》(1891)などの著書がある。また,シンパーとほぼ同時代のドイツで,区系的な植物地理学や植物分類学を発展させた学者にエングラーH.G.A.Engler(1844‐1930)が,気候区分を体系化した学者にW.P.ケッペンがいる。【堀田 満】。…

【分裂植物】より

…無核で,体の2分裂により繁殖する植物の総称。エングラーG.H.A.Englerが設定した用語で(1892),ラン藻(分裂藻)と細菌(分裂菌)がこれに属する。細胞の構造から見れば,この群は核が未分化で,ミトコンドリアや葉緑体を有せず,原核生物としてまとめられるものであるが,進化の段階が同程度の植物群を集めたもので,自然分類群ではない。…

※「エングラー,H.G.A.」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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