世界大百科事典(旧版)内のエンスコク,D.の言及
【統計力学】より
…D.ヒルベルトは連立一次方程式を拡張して線形積分方程式論を作ったが,応用例としてボルツマン方程式に興味をもち,弟子に講義し研究を勧めた。講義を受けたD.エンスコクはマクスウェル分布から逐次に近似を上げて正常解と呼ばれるものを得る方法を発見,他方,S.チャップマンはマクスウェル分布からのはずれを分子の熱運動速度の多項式に展開する形を仮定し,マクスウェルの輸送方程式系を満たすように展開係数を求める方法を発見した。両方法で計算した粘性率,熱伝導率は一致し,のちにグラドによって両方法の同等性が証明されている(1958,63)。…
※「エンスコク,D.」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」