世界大百科事典(旧版)内のオシラ祭文の言及
【カイコ(蚕)】より
…後者は,中国の《捜神記》に由来するとされる馬と娘との婚姻譚で,夫婦となった娘がカイコとなって天から下り,またはカイコの神にまつられたとするもので,東北日本のオシラサマがその蚕神と伝え,クワの木で男女あるいは馬の顔をつけた棒をつくる。正月にこの神をあそばせながらいたこはこの由来を説いた〈オシラ祭文〉を唱える。現在でも蚕種の包装紙や蚕種紙に馬の印を用いるのはこの説話に基づく。…
【クワ(桑)】より
…クワ科クワ属の植物の総称。葉はカイコの飼料として用いられるが,果実は食用になる。低~高木性の落葉樹であるが,温暖地では常緑的になる。葉は切葉と丸葉がある。花は雌花と雄花にわかれるが,小花が集まって花穂をつくる。風媒花であり,受精した雌花穂は白色または濃赤色の果実となる。春に伸長した枝は緑色であるが,秋になると灰色,褐色など種類に固有の色となる。根は直根性である。 カイコの飼料として養蚕に利用されるのがクワの最も重要な用途であるが,葉は桑茶を作るのにも用いられる。…
※「オシラ祭文」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」