世界大百科事典(旧版)内のオファの言及
【ウェールズ】より
… 7世紀前半グウィネッズの王カドワロンは,当時アングロ・サクソンの七王国に覇をとなえていたノーサンブリアを撃破して威を示したが,彼はまもなく敗死し,ウェールズ人のブリタニア回復の望みは断たれた。8世紀後半にはイングランドのマーシア王オファは,ほぼ今日のウェールズ国境に長大な土塁を築いてウェールズ人の反撃を封じた。9~10世紀のウェールズでは全海岸にわたってバイキングの略奪が行われたが,この外圧も一因となって,グウィネッズを中心に分立小王国間に統合の気運が生じた。…
【七王国】より
…次いで7世紀前半にはイースト・アングリアが一時台頭したが,同世紀半ばにはノーサンブリアが強勢を誇り,その王エドウィン(在位617‐632)はスコットランドに遠征をおこなった。8世紀にはマーシアが強大となり,とくにその王オファ(在位757‐796)は他の諸国に宗主権をふるっただけでなく,ウェールズとの境界に〈オファの防塁〉と呼ばれる長大な土塁を築いてブリトン人を圧迫し,またフランクのカール大帝と対立するなど,大いに威を示した。 9世紀には,マーシアに圧せられていたウェセックスのエグバート王が勢力を増大,829年マーシアを破って七王国に覇をとなえるに至った。…
※「オファ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」