世界大百科事典(旧版)内のオー・ヘンリー記念賞の言及
【オー・ヘンリー】より
…それらは《四百万人》(1906)など13の短編集に集められているが,当時のニューヨークの人口をあらわすこの表題作が示すように,作品のほとんどはニューヨークに住むあらゆる階層の人々の生活を,ユーモアとペーソスのまじりあう絶妙のプロットに織りこんだもので,《賢者の贈物》(1906),《最後の一葉》(1907)などはとくに有名な佳作である。一般に彼の作品は感傷性過多で浅薄のそしりをまぬかれないが,アメリカ短編小説の一つの典型を築いたことは,1918年オー・ヘンリー記念賞が設定されたことでもわかる。日本でも彼の作品は早くから愛読され,その翻案がしばしば大衆文学に登場した。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」