世界大百科事典(旧版)内のカブウチの言及
【集落】より
…通常は幾組かの同族あるいは血族が集まって一つの集落を形成し,有力な一族がピラミッドの頂点に位することになる。日本では族縁関係をもつ一族のことを〈イッケ〉とか〈カブウチ〉とか〈マキ〉とか呼んでおり,現在では具体的な血縁関係が明らかでないものでも,同姓の〈カブウチ〉が集まって祖先祭を行う所がみられる。飛驒の白川村,越中の五箇山の大家族制に裏付けされた合掌造の族縁関係の強い集落は,第2次大戦後は民法が改正され戸主制度が廃止されたことと家屋の建築の様式の変化とによって急速に消滅への道をたどっている。…
【同族】より
…本家とその親族分家や奉公人分家,また直接分家だけでなく間接分家(分家の分家,すなわち孫分家とか又分家と呼ばれた家)をも含む組織集団。農山漁村社会でマキ,マケ,マツイ,カブウチ,イッケ,クルワなどとも呼ばれ,商人社会ではノーレンウチなどとも呼ばれた。社会学,民族学,民俗学,社会人類学によっては同族団(同族集団,同族団体,同族組織)と呼ばれ,国際学界でもdozokuの名でとおり,クランclanやシブsibとは区別されている。…
※「カブウチ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」