カラマズー判決(読み)からまずーはんけつ

世界大百科事典(旧版)内のカラマズー判決の言及

【アメリカ合衆国】より

…この法律の精神はのちにホレース・マンによって公立学校制度を支える基本原理として具体化され,万人教育を普及徹底する方途としての義務教育制度が,1852年のマサチューセッツ州をはじめとして各州に広まり,1918年のミシシッピ州を最後として全国に及んでいった。中等教育を公費でまかなうことを支持した1874年のカラマズー判決は,〈万人のための中等教育〉の理念を制度化する端緒となり,19世紀末から20世紀にかけての中等教育の大衆化をもたらした。 1636年のハーバード・カレッジの創設以来,イギリス型のエリート教養教育を中心としてきた高等教育は,モリル法(1862)の制定に始まる南北戦争後の国有地交付運動を契機として,実業に直接役立つ大衆高等教育の確立への道を歩み始めた。…

【ハイ・スクール】より

…アメリカの中等教育も,最初はヨーロッパ的グラマー・スクールの少数エリートに対する古典人文主義教育をモデルにしていたが,B.フランクリンが創設した実学を教えるアカデミー(1751)や,ハイ・スクールの起源をなすボストンの公立学校(1821)などは,新興の市民層の生活に結びつく教育を提供しようとした。ハイ・スクールの発展は南北戦争後の経済成長に支えられ,またとくにハイ・スクール維持に公費を充てることが合憲であるというカラマズー判決(1874)が出て以降,急速に進み,1930年代には同年齢層の50%以上が通学するようになった。 これは青年期問題が社会問題化する過程に照応している。…

※「カラマズー判決」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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