世界大百科事典(旧版)内のカルカッタ海運同盟の言及
【海運同盟】より
…定期船航路における海運企業間のカルテル。定期航路の往航または復航別に結成される。定期船市場は,比較的企業規模の大きい少数の海運企業によって輸送サービスが提供される独立した供給寡占市場形態をとる各航路によって形成され,しかも社会的・商業的理由から赤字運航による欠損の累積を配船変更や係船などの臨機応変な手段によって回避できない非弾力的な市場である。したがって,輸送需要が停滞ないし減少して船腹過剰事態になると,少数でしかも力量が比較的接近している参加企業間の競争は,往々にして相互に手痛い打撃を与え,共倒れの危険すら生ずる破滅的な運賃戦争へ導かれる。…
【国際カルテル】より
…複数の国の企業ないし複数の国の国内カルテルが参加して,市場分割,生産制限,価格固定,販売条件制限,技術使用・開発の制限などについて協定を結び,国際的なレベルで競争を制限する行為,ないしその実施機関をいう。 国際カルテルは1875年のカルカッタ海運同盟に始まるといわれている。それは,1873年の海運不況のあとに,イギリスからインドのカルカッタに向けての航路の運賃引下げ競争を防止する目的で成立したカルテルである。…
※「カルカッタ海運同盟」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」