カルマン,R.E.(読み)かるまん

世界大百科事典(旧版)内のカルマン,R.E.の言及

【可観測性の理論】より

…これは,物理的には,システムの出力と内部状態のつながりぐあいを明確にするために導入された概念であり,入力と内部状態の関係を規定する可制御性controllabilityの概念と双対になる。後者は入力によって状態変数のすべてを制御できるための条件となっており,制御工学の立場からは直観的に理解されやすく,したがって最適制御理論が起こった1957‐58年ごろに早くも導入されたが,可観測性の概念は60年になって初めてカルマンR.E.Kalmanによって導入された。そして可観測性の必要十分条件と可制御性との双対関係が明らかにされると,これら二つの概念を有機的に結びつけることによって線形ダイナミカルシステムの構造を明確にできることがわかってきた。…

【フィルター】より

…なお,ウィーナーの最適フィルター(ウィーナーフィルター)を図8に示す。 同じr.m.s.規範を使ってはいるが,アメリカのカルマンR.E.Kalmanは1960年,違った立場で最適フィルターが設計できることを示した。カルマンは,信号x(t)の定常性を仮定しないで,それを別の白色雑音を入力するような線形微分方程式で記述されるガウス=マルコフ過程で表現することにより,最適フィルターの核関数K(t,τ)が満足すべき方程式を時間領域で求めた。…

※「カルマン,R.E.」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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