世界大百科事典(旧版)内のカンティガの言及
【賛美歌】より
…やがてキリスト教はアルプスの北方に定着し,北欧諸言語による賛美歌が出現する。中世のドイツのライゼLeise,北欧のクリスマス・キャロルをはじめ,イタリアのラウダlauda,ポルトガル,スペインのカンティガcantigaなどが隆盛をみた。 16世紀の宗教改革は賛美歌史上に新たな局面をもたらし,とくにドイツのコラール,カルバン派やイギリスの詩篇歌など,カトリック典礼音楽となんらかのかかわりを保ちつつも,自国語による各国各派固有の賛美歌が飛躍的な進展をみた。…
【中世音楽】より
…イタリアにもトロバトーレがいて,ダンテらもその影響を受けたらしいが,彼らの音楽は伝わっていない。13世紀には,アッシジのフランチェスコの宗教運動と結び付いた,俗語による単旋律宗教歌ラウダlauda(賛美)が中部イタリアで作られ,同じ頃スペインでは,カンティガcantiga(歌)が作られた。これらの非典礼的宗教歌は,形式的には単旋律世俗歌の一形式であるビルレーvirelai(スペインではビリャンシーコvillancico)と深いかかわりをもち,聖堂外での信徒の集団的な宗教行為(悔悛の苦行など)に用いられた。…
※「カンティガ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」