《クリジェス》(読み)くりじぇす

世界大百科事典(旧版)内の《クリジェス》の言及

【クレティアン・ド・トロア】より

…初めオウィディウスの翻訳や,マルク王とイズーの物語などを書いた後,1165年ころ長編《エレクとエニード》を書いて独自の世界を獲得した。これは妻への愛に溺れた騎士が冒険の末に自己を確立する物語であり,次作の《クリジェス》(1176ころ)は夫の甥を愛した王妃が真の愛を貫いて幸福な結末にいたる一種の〈反トリスタン〉物語であって,南仏抒情詩人(トルバドゥール)たちの追求した不倫の恋の主題に対する反措定の立場に立っている。1170年代に《ランスロまたは荷車の騎士》(マリー・ド・シャンパーニュに献じたもの。…

※「《クリジェス》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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