世界大百科事典(旧版)内のクープラン,L.の言及
【クープラン】より
…クラブサン奏者,オルガン奏者。250年以上つづいたフランス有数の音楽家の家系の最大の存在で,同名の伯父フランソア1世(1631ころ‐1708から12)と区別するために〈大クープラン〉とか〈フランソア2世〉と呼ばれる。フランソアは父シャルル2世Charles II C.(1638‐79)がオルガン奏者を務めるサン・ジェルベ教会の宿舎で生まれ,幼少から父にオルガンの手ほどきを受けた。…
【クラブサン楽派】より
…ルイ王朝期のフランス音楽はベルサイユ宮とパリを中心として一つの黄金時代を迎えたが,宗教的および世俗的な声楽曲,歌劇,オルガン音楽などと並んで重要なのは,ルネサンス時代に盛んだったリュート音楽に代わって登場してきたクラブサン音楽である。この楽派はイギリスのバージナル楽派の影響のもと,シャンボニエールに始まり,その弟子ダングルベールJean Henri d’Anglebert(1628‐91),クープランLouis Couperin(1626ころ‐61),その甥F.クープラン,そしてラモーへと受け継がれていく。彼らは多楽章の舞曲組曲(F.クープランのものは〈オルドル〉と呼ばれる)を書いたが,個々の舞曲は伝統的な様式のみならずしばしば標題音楽的な要素を示している。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」