世界大百科事典(旧版)内のグスラルの言及
【グスラ】より
…このリュート型弦鳴楽器は,9~10世紀ごろ,西アジアからバルカンに渡来したものと考えられている。その弾き手はグスラルと呼ばれ,地方の豪族や自治都市の支配者の保護を受け,スカダル(シュコダル)築城の人柱伝説,ステファン・ドゥシャン王やマルコ王子の伝説(マルコ伝説),コソボの戦,義賊(ハイドゥク)のてがらなどを主題とする民間叙事詩をグスラを弾きながら歌った。詩には歌い手が即興的に付け加える部分があり,グスラルは歌手,奏者,作詞者の3役をこなし,互いに技を競いあった。…
※「グスラル」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」