世界大百科事典(旧版)内のグラシオーソの言及
【ベガ】より
…名誉に関する事柄は人々を深く感動させるものであるとして,最良のテーマにしている。また,舞台と観客とのつなぎ役を果たし,主人公とは対極にあって,しばしば警句をはく道化役〈グラシオーソgracioso〉をつくり出した。歴史や伝説,民衆詩などに題材を求めた作品に傑作が多く,《フエンテ・オベフーナ》《ペリバーネエスとオカーニャの騎士団長》《オルメドの騎士》《国王こそは無二の判官》などがその代表的作品である。…
【ルエダ】より
…これは主として幕間に上演されたが,民衆の生活をおもしろおかしく扱った写実性の強いもので,〈黄金世紀〉のエントレメスの前身である。また,ここに現れる人物は,後の道化役(グラシオーソ)の前身と考えられる。その意味で,ルエダこそは〈黄金世紀〉の国民演劇の基幹を形成した人物と言える。…
※「グラシオーソ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」