世界大百科事典(旧版)内のケミカル攻法の言及
【採油】より
…最近では,さらに複雑な方法で,より多くの原油を回収する試みがなされている。それらを総称して増進回収法というが,そのうちおもなものは熱回収法,ガス・ミシブル攻法,ケミカル攻法に大別される。熱回収法は熱エネルギーを油層に与え,油層中の原油の粘性を低下させて回収率の向上を図る方法で,もともと粘性の高い重質油の回収に効果的である。…
【油田】より
…また二次回収のために圧入する水のなかに分子量の高いポリマーを溶解させて水の粘性を高め,易動度を改善することによって均一的な水攻効果を得ようとする改良型水攻法も一部で実用化されている。水攻法やガス圧入法を二次回収法と称するのに対して,さまざまなミシブル攻法,地下燃焼法,水蒸気圧入法のような熱回収法,あるいは界面活性剤やポリマーを使うケミカル攻法は,従来は三次回収法(増進回収法=EOR,Enhanced Oil Recovery)と呼ばれてきた。しかしこれらの方法は二次回収法とともに,油田開発の初期から適切な方法を選択して応用することが望ましいので,二次あるいは三次回収という区別をしないで,全般として改良型回収法(IOR,Improved Oil Recovery)という名称が広く使われるようになっている。…
※「ケミカル攻法」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」