世界大百科事典(旧版)内の《ゲーテのファウストからの情景》の言及
【シューマン】より
…以後が後期で,この期の作品は一般に普及度も低く,精神病進行に伴う創作力の低下をいわれることが多かった。しかし10年を費やした大作《ゲーテのファウストからの情景》(1853)をはじめとして,その意義は最近評価されつつある。《ピアノ三重奏曲第3番》(1851)やバイオリン作品(とくに1853年の協奏曲)の示す燃焼度は,ミサ曲(1853)やレクイエム(1852)等とともに,その個人様式の一貫した発展においてみるところ,世の評価をも超越した孤独の境地に独自の世界を実現している。…
【ファウスト】より
…ゲーテの作品からいくつかのエピソードを結び合わせたもので,比類ない管弦楽技法で幻想的情景をみごとに描いている。(b)シューマンの独唱・合唱・管弦楽のための《ゲーテのファウストからの情景》(1853)。10年の歳月をかけた,序曲と3部からなる作品。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」