世界大百科事典(旧版)内のゴシック絵画の言及
【ゴシック美術】より
…13世紀後半から現れる世俗画家が,そのおもな遂行者となって,実生活や自然の観察や庶民的なユーモアが添えられる。この民衆的な写実主義がゴシック絵画をマンネリズムのうちに死滅することから救うので,14世紀後半から活躍するネーデルラント出身の芸術家たちはこの着実な写実主義の推進者であった。 壁面をのこさぬ北方のゴシック建築では,壁画は城館の装飾にすぎないが,壁に掛けられたタピスリーが重用され,まずパリとアラス,ついで15世紀にはアラス,トゥールネ,ブリュッセルなどフランドル諸市が制作地で,宗教的・史伝的題材その他,当時の風俗を扱ったものがおもしろい。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」