世界大百科事典(旧版)内の《さかさまの世界》の言及
【風刺画】より
…たとえば《狐の尻尾店》には,上位者への贈賄や阿諛(あゆ)を必要とする階級への痛烈な風刺が見られる。イタリアの民衆版画《さかさまの世界》では,羊が羊飼いの髪を刈り,荷車の後から牛が歩くといった寓意表現によって,人間の〈無知〉や〈愚行〉を風刺している。フランドルではP.ブリューゲル(父)が《怠け者の天国》で,書記(知識人),兵士,農民(労働者)など人間社会の代表的階級を描きつつ,人間だれもがもつ〈怠惰心〉と〈空想のユートピア〉を風刺した。…
※「《さかさまの世界》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」