世界大百科事典(旧版)内のサリバン,J.の言及
【オリンピック】より
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[人種問題]
オリンピックで初めて〈人種〉に関心がもたれたのは,1904年,セント・ルイスの第3回大会である。アメリカ体育協会(AAU)書記長ジェームズ・サリバンの発案で,会期中の8月12,13両日,陸上競技場で〈人類学競技Anthropological Games〉が行われ,アフリカ黒人,アメリカ・インディアン,南アメリカのパタゴニア族,フィリピンのモロ族,メキシコのココバ族,日本のアイヌなどを集め,100ヤード競走,走幅跳び,砲丸投げ,やり投げなどの競技を試みた。アメリカ・インディアンがもっとも優秀な体力を発揮したが,サリバンの意図は一部で批判されたような〈見世物趣味〉ではなく,多くの民族のスポーツ能力をテストしながら,それらの民族の間にスポーツへの理解と関心をもたせることにあったといわれる。…
※「サリバン,J.」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」