世界大百科事典(旧版)内のサロス,A.の言及
【ユロージビー】より
…キリストへの愛のために常識はずれの奇妙な生活態度をとったり,狂人のふりをする修道士はギリシア語でサロイsaloiと呼ばれ,東方,特にシリアに多数現れた。代表的人物は,6世紀のエジプトの隠修士シメオン・サロスSymeōn Salos,また祈禱の際に聖母マリアが出現したとの伝説で名高い10世紀前半のコンスタンティノープルのスキタイ人アンドレアス・サロスAndreas Salosである。またキリスト教徒の間では精神遅滞者や狂人を神の使いとして,それに同情を示し,さらに敬意をはらう習慣があったので,佯狂の修行者が各地を遍歴しながら生活することが可能であった。…
※「サロス,A.」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」