世界大百科事典(旧版)内のサンタ・フェの協約の言及
【コロンブス】より
…提案はタラベラ神父が主査する委員会に付託されたものの,当時,カトリック両王はイスラム勢力最後の牙城グラナダの攻略に全精力を注いでおり,最終判断が出ぬまま数ヵ年が経過する。この間,ポルトガル王と再交渉したり,実弟バルトロメをイギリス王,フランス王のもとに派遣したり,自らもフランス王のもとに向かう決意もしたが,グラナダの陥落(1492年1月2日)で新たな展望が開け,アントニオ・デ・マルチェーナ,フアン・ペレス,ディエゴ・デ・デサなどの聖職者,ルイス・デ・サンタンヘル,ガブリエル・サンチェスらの宮廷人などの助力もあり,同年4月17日,ついに航海実施の合意が成立した(サンタ・フェの協約)。 この協約により,コロンブスは世襲職として〈提督〉の地位が,また終身職として〈副王にして総督〉の地位が約束されたうえ,新しく発見される地域から得られるであろう利益の10分の1を取得する特権,今後の交易活動に対し最高8分の1の資本参加特権などが承認された。…
※「サンタ・フェの協約」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」