世界大百科事典(旧版)内のサン・マルタン修道院の言及
【トゥール】より
…文豪バルザックの生地。【稲生 永】
[美術]
4世紀トゥールの司教マルティヌスの墓の上に建てられたサン・マルタン修道院は,その聖遺物のゆえに繁栄し,アルクイン修道院長の下ではカロリング朝文化の一大中心地となり,いわゆる〈トゥール派〉写本がその写本工房で制作された。ロマネスク時代に再建された修道院付属教会は,サンチアゴ・デ・コンポステラへの巡礼路教会形式をもつ大規模建築であったが,マルティヌス創始になるマルムーティエ修道院同様,大革命時代に破壊され,今日北トランセプト(袖廊)の〈シャルルマーニュの塔〉のほかわずかを残すのみである。…
※「サン・マルタン修道院」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」