世界大百科事典(旧版)内のザトラー,M.の言及
【再洗礼派】より
…指導者のK.グレーベル,マンツFelix Mantz(1480ころ‐1527)たちは最初はツウィングリの熱心な弟子であったが,市参事会とつねに協調しその支持なしには宗教改革を進めようとしないツウィングリに幻滅して彼と決別し,再洗礼派を形成した。この派の信条の表明がザトラーMichael Sattler(1490ころ‐1527)の起草になる〈シュライトハイム信仰告白〉で,宣誓,公職就任,兵役,暴力行使を拒否する徹底した平和主義と世俗社会からの決定的な分離とを特徴としている。ただしこの方向が出るのは,ツウィングリと市参事会がこの派にきびしい弾圧を行い始めた1525年からで,それ以前はこの派のメンバーもそのほとんどは,B.フープマイヤーのように,国家教会的な宗教改革を意図し,またある者はドイツ農民戦争と接触して暴力行使を肯定していた。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」