世界大百科事典(旧版)内のザフラーの言及
【アンダルス】より
…孤高の神秘思想家イブン・アルアラビーは《メッカ啓示》その他を著したが,その宇宙論的神智学は以後のムスリム思想界に決定的影響を及ぼした。科学の分野では,《天文学の書》のザルカーリーal‐Zarqālī(?‐1087)とビトルージー,《薬草論》のイブン・アルバイタールIbn al‐Bayṭāl(?‐1248),医学書《助言集》のザフラーウィー,同じく《詳解》のイブン・ズフルなどを輩出した。これらの著書もラテン語に翻訳され,近代ヨーロッパ科学の発生に貢献した。…
【後ウマイヤ朝】より
…また同朝時代には優れた文化人,すなわち,歴史家アリーブ‘Arīb,詩人で《類いまれな頸飾》の著者イブン・アブド・ラッビフ,同じく詩人のイブン・ハーニーIbn Hāni’らを生んだ。一方,芸術・建築様式は,ウマイヤ朝のそれらを根底にしながらも,コルドバのメスキータの馬蹄形アーチにみられる西ゴート様式,宮廷都市ザフラーal‐Zahrā’に残るビザンティン風の装飾など,東西の諸様式が巧みに融合されたものであった。【花田 宇秋】。…
※「ザフラー」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」