世界大百科事典(旧版)内のシェーナ・ペル・アンゴロの言及
【ビビエーナ家】より
…舞台は現存しないが,背景建築の隅部を前面に出し,観客がその隣接二面を見るように設定された2点透視画法による構成を特徴としていたことが知られる。これは,貴賓席に視点を置いた1点透視法構成にもとづく従来の舞台には見られない迫力と変化を生む画期的な手法であり,〈シェーナ・ペル・アンゴロscena per angolo(対角背景)〉とよばれて18世紀の舞台装置の基本形式となった。一族のうち,フェルディナンドFerdinando B.(1657‐1743)はパルマ公に仕え,北イタリア各地とローマ,バルセロナ,ウィーンで活動,《幾何学と透視画法にもとづく市民建築》(1711)と題して劇場舞台の作例集を著し,ハプスブルク家お抱えの劇場建築家となった。…
※「シェーナ・ペル・アンゴロ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」