世界大百科事典(旧版)内のシャウダー,J.P.の言及
【関数解析学】より
…(b)(1)が0以外の解xをもつ場合は,その解の中で線形独立なものは有限個であり,そのとき(2)が解をもつための条件は,λf-T*f=0なる任意のf∈X*に対してf(u)=0なることである。これは,リース=シャウダーの択一定理と呼ばれ,積分方程式,にあてはめると,すなわち,
なる作用素Tを考えると,フレドホルムの択一定理が得られる。
[非線形問題]
常微分方程式の初期値問題, x′=f(t,x),x(0)=a ……(3) は,未知関数x(t)に関する積分方程式,と同等である。…
【不動点定理】より
…〈Xがn次元ユークリッド空間の有界閉集合ならば,XからX自身へのどんな連続写像も不動点をもつ〉。この定理はS.レフシェッツによってXが有限多面体の場合に(1926),また,J.P.シャウダーによってXがバナッハ空間の凸閉集合の場合に(1930)拡張された。とくに,レフシェッツは有限多面体からそれ自身への連続写像fに対し,ホモロジー群を用いて今日レフシェッツ数と呼ばれている整数を定義し,これがfの不動点の代数的個数と一致すること,したがってfのレフシェッツ数が0でなければfは不動点をもつことを示した。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」