世界大百科事典(旧版)内のシュトラッツ,C.H.の言及
【顔】より
…長州型と薩摩型という語も彼に由来する。C.H.シュトラッツは日本人の顔の本質的な特徴を顔の楕円形が伸びて長細くなる傾向だとした(《生活と芸術にあらわれた日本人のからだ》)。L.ハーンは〈日本美術に描かれた顔について〉の中で,日本絵画では顔の表情を描かず紋切型だと指摘した上で,西欧近代画やギリシア芸術と比較し,日本絵画がギリシア美術に共通すること,個人の表情のもつ意味は道徳と関係しないことを共に認めていることを述べている。…
【乳房】より
…古代ギリシアでは乳房よりもしりを重視する傾向があったが,ルネサンス以降のヨーロッパではもっぱら乳房が注目されるようになり,文学と芸術のすべての分野で丸々と盛り上がった乳房を美とする価値観が確立した。C.H.シュトラッツは乳房を発達の程度にしたがって乳暈(にゆううん),芽乳房,成熟した乳房の3段階に分け,成熟した乳房を平乳房または皿乳房,半球状乳房またはリンゴ乳房,円錐形乳房または梨乳房の3型に分類し,また硬度にしたがって立ち乳房,下がり乳房,垂れ乳房の3種に類別した。成熟乳房を皿状,半球状,円錐状,ヤギ状の4型とする研究者もいる。…
【裸】より
… 裸についての日本人の考えは,かつて訪日した欧米の学者たちを驚かした。東京帝国大学医学部講師だったC.H.シュトラッツは《生活と芸術にあらわれた日本人のからだ》(1902)の中に〈日常生活における裸体〉という1章を設けて,屋内と屋外とを問わず,多くの生活場面で日本人の男女が天真爛漫に裸身をさらしていることを詳述している。褌(ふんどし)1本で走りまわった飛脚や人足,馬丁,駕籠(かご)かきの習俗は,明治時代の労働者に引き続き残っていたし,相撲は国技である。…
※「シュトラッツ,C.H.」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」