世界大百科事典(旧版)内のシュフタン・プロセスの言及
【映画美術】より
…それゆえ,〈美術監督〉をもたずに撮影された初期のヌーベル・バーグの作品にも映画美術の概念は存在していたといえよう。またヒッチコックにとっての〈スクリーン・プロセス〉,初期のラングにとっての〈シュフタン・プロセス〉による合成画面,溝口健二やオフュルスにおける移動撮影,バークレーの俯瞰(ふかん)撮影と照明を駆使した幾何学模様の振付,日本の時代劇における殺陣師の役割なども映画美術の問題として考慮さるべきであろう。しかし,それを可能にする統一的視点はまだ提起されるに至っていない。…
【ハスラー】より
…その手法は戦後アメリカの〈社会的リアリズム〉として評価された。〈シュフタン・プロセス〉という鏡を使ったトリック撮影方式の発案者として知られるドイツ人のカメラマン,オイゲン・シュフタンEugene Schufftan(1893‐1977)がこの作品でアカデミー白黒撮影賞を受賞。また主要各部門と並んで助演男優賞にノミネートされたジョージ・C.スコットGeorge C.Scottが,アカデミー賞のありかたを批判して話題になったが,その後スコットは70年の《パットン大戦車軍団》の主演男優賞の受賞も拒否している。…
※「シュフタン・プロセス」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」