世界大百科事典(旧版)内のシンジオタクチックポリプロピレンの言及
【ポリプロピレン】より
…従来のラジカル重合ではランダムに配向した非晶性のアタクチックポリプロピレンしか得られなかったのが,チーグラー=ナッタ触媒を用いると側鎖のメチル基がつねに一方向に配列した結晶性のアイソタクチックポリプロピレン(イソタクチックポリプロピレン)が得られるのである。なお側鎖が規則正しく交互に配向した結晶性のシンジオタクチックポリプロピレンも合成可能であるが,今日実用化されていない。従来のチーグラー=ナッタ触媒では,アイソタクチックポリプロピレン以外に若干のアタクチックポリプロピレンが副生し,溶媒を用いて除去する必要があったが,その後改良が進み,現在では副生アタクチックポリプロピレンがほとんどなくなり,また触媒量も1/10程度ですむようになったので,ポリプロピレンを無溶剤または気相重合でつくることが可能となった。…
※「シンジオタクチックポリプロピレン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」