世界大百科事典(旧版)内のジャエチャンドの言及
【チャンド】より
…チャンドの叙事詩《プリトビーラージ・ラーソー》は,そういう状況を描いている。すなわち,興隆に向かうプリトビーラージをねたんだカナウジ王ジャエチャンドが,イスラム教徒勢力の盟主ムハンマド・ゴーリーと組んでアジュメールを攻め,プリトビーラージ王を捕らえるというのが,物語のあら筋である。現在伝えられるこの作品には,後世の付加部分が多く,作品自体の信憑性,作品の叙述と史実の関係などについて,数々の疑問が出され,未解決のことが多い。…
【プリトビーラージ】より
…彼の死によって最後の防波堤が崩れ,イスラム教徒によるインド支配への道が開かれた。当時,彼とならぶラージプート族の有力武将であったカナウジのジャエチャンドJaycand王(ガーハダバーラGāhadavāla朝)は,プリトビーラージの名声をねたみ,また彼にまな娘を奪われたことを恨み,タラーインの戦を傍観した。初期ヒンディー文学の傑作として知られるチャンド・バルダーイーの《プリトビーラージ・ラーソー》は,この王の武勇と,ジャエチャンド王の娘との恋愛をテーマとしたものである。…
※「ジャエチャンド」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」