世界大百科事典(旧版)内のジャフバズの言及
【高利貸】より
…1920年代以降,中国共産党によって指導された減租減息運動は,高利貸の支配から農民を解放し,彼らのエネルギーを革命闘争に吸収するのを目的とするものであった。【寺田 隆信】
[イスラム社会]
一般にイスラム法では利子の取得を禁止しているといわれるが,10世紀後半のアッバース朝治下にあって政府は,とくに軍隊への給料支払いにもとづく国家の赤字財政をまかなうため,金融御用商(ジャフバズjahbadh)から高利貸付けをうけるのがつねであった。その担保となったのは各州で徴収される税金であった。…
【手形】より
…スフタジャは振出人が第三者を支払人に指定し,他地にある受取人あてに送る送金手形である。ペルシア語のチェック,アラビア語のサックは,金融業者(ジャフバズjahbadh)に財物を寄託した預金者が振り出して預託金を引き出す〈支払指図書〉のことで,現今ヨーロッパ諸語で小切手を表す語は,イスラム商業用語チェックにさかのぼることができる。【佐藤 圭四郎】
[日本]
日本の商業史上で,信用取引が発生するようになったのは鎌倉時代中期ないし後期(13世紀後半)からであるが,そこで作成された文書は割符(さいふ),為替(かわせ)などとよばれた。…
【両替】より
…バスラその他の都市にあってもほぼ同様であった。 公経済にあっては,地方州県から各種貨幣,手形で送られてくる税金などの公金を,純金,純銀を価値基準として算定し現金化する業務を行う金融御用商(ジャフバズjahbadh)があり,手数料にあたるリブフ(利子)を加算して有利な換算を行う両替の利得は莫大であった。粒銀はハッバ(大麦2粒の重量)を標準衡量として計算され,砕銀,鋳込み銀地金はディルハムを単位として計量された。…
※「ジャフバズ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」