世界大百科事典(旧版)内のジュネーブ児童権利宣言の言及
【児童権利宣言】より
…前文6項と本文10ヵ条からなる。前文で〈人類は児童に対し,最善のものを与える義務を負っている〉との基本的な課題を提示し,世界人権宣言(1948)や国際連盟の〈ジュネーブ児童権利宣言〉(1924)を受けつぎ,これを発展・定着させる見地を表明,さらに,これを実現するために,両親,個人,民間団体,地方行政機関および政府が,この宣言に従って立法およびその他の措置を講じることを求めている。そのうえで具体的な権利保障として,無差別・平等の原則(1条),児童の全面的な発達保障のための機会・便益の付与(2条),姓名・国籍保有権(3条),社会保障権(4条),心身障害児の権利(5条),生活・環境権(6条),教育・遊びの権利(7条),優先的な保護・救済権(8条),放任・虐待・搾取・労働等からの保護(9条),差別的慣行からの保護,平和・人類への貢献(10条)を要請している。…
【児童福祉】より
…しかしその発展やあり方は社会的背景を抜きにして考えることはできない。第1次大戦で養育者を失い,食糧も定住地さえも奪われた児童の救済問題をその重要課題の一つに掲げた国際連盟は1924年に〈ジュネーブ児童権利宣言〉を採択した。第2次大戦下におけるナチのユダヤ人や重度心身障害児の大量殺害への反省,世界各国に見られた戦争孤児や浮浪児の惨状の回復は大人の世代の責務とされた。…
※「ジュネーブ児童権利宣言」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」