世界大百科事典(旧版)内のジンディウォロバク運動の言及
【オーストラリア】より
… 小説では,流刑囚,先住民やアジア人などへの差別虐待,スクオッター(大牧場主)対小農場主・渡り牧童の対立などを背景に社会的写実主義が発達し,クラークMarcus Clarke(1846‐81),ボルダーウッドRolf Boldrewood(1826‐1915),ファーフィーJoseph Furphy(1843‐1912),前述のローソン,X.ハーバートらが現れた。これには詩人たちのジンディウォロバク運動(1930年代末~50年代初め)のような文化ナショナリズム運動も連動した。一方,前述のブレナンの系譜に近く,社会性や文化ナショナリズムは個の神秘を共同体の中に解消し,この国の文学の不毛性の原因になるとしてそれらを拒否し,西欧現代文学の手法に依拠して個の内面を深く掘り下げる傾向の作家に,リチャードソンHenry Richardson(1870‐1946),ステッドChristina Stead(1902‐83),P.ホワイト,ストーRandolph Stow(1935‐ )らがいる。…
※「ジンディウォロバク運動」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」