世界大百科事典(旧版)内のスカラー行列の言及
【行列】より
…行列Aにスカラーcをかけた積は,Aのすべての成分にcをかけたものと定める。例えば,単位行列のスカラー倍,すなわち,(i,i)成分が一定で,他の成分が全部0のものをスカラー行列という。 上の(2)で定めた乗法によれば,例えば,による一次変換は,と書いてよく,この二つの合成(Aの分が先)は,となって,行列の積BAに対応する。…
【スカラー】より
…すなわち体K上で定義された線形空間Vを考える場合,体Kの元のことをスカラーといい,Vの元をベクトルという。また行列では単位行列の定数倍をスカラー行列という。体Kの元を成分とするn×n行列全体はK上のn2次元のベクトル空間をなし,係数体Kの元aを行列Mにかけることは,行列を行列Mにかけることと同じであることからこのように呼ばれる。…
※「スカラー行列」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」