世界大百科事典(旧版)内のスタンフォード,C.V.の言及
【アイルランド音楽】より
… 教会音楽の伝統も古く,はじめはケルト独自の典礼を持ち,聖歌の歌唱も盛んであったらしいが,8世紀以後はベネディクト派の,12世紀以後はイギリス風ローマ典礼の音楽が主流となり,ポリフォニーも盛んに歌われていたらしい。しかし中世後期から18世紀にかけてはイギリス音楽の影響が強く,19世紀に入ってようやくピアノのための夜想曲で有名なフィールドJohn Field(1782‐1837),喜歌劇《ボヘミアの少女》の作曲家バルフM.W.Balfe(1808‐70),オペラ作曲家ウォーレスV.Wallace(1812‐65),広範囲の分野で活躍したスタンフォードC.V.Stanford(1852‐1924)らが現れた。今日,ダブリン音楽祭やコーク合唱祭など活発な音楽活動が続けられてはいるものの,現代アイルランド音楽の確立は未来の問題として残されたままとなっている。…
【イギリス音楽】より
…19世紀にはJ.フィールドのピアノ曲と,A.S.サリバンのオペレッタ以外に特筆すべきものはない。
[20世紀]
20世紀に入るとまず管弦楽曲の分野に活発な動きが見られ,スタンフォードC.V.Stanford(1852‐1924)とE.エルガーに続き,デリウスF.Delius(1862‐1934),ホルスト,ボーン・ウィリアムズらが活躍した。より若い世代の代表にはウォルトンW.Walton(1902‐ )やティペットM.Tippett(1905‐ )らが含まれるが,現代音楽の代表者はブリテンで,《ピーター・グライムス》や《真夏の夜の夢》などのオペラをはじめ,管弦楽曲や合唱曲の分野においても優れた手腕を発揮している。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」