世界大百科事典(旧版)内のスターロスタの言及
【ミール】より
…そのためにミールは農奴解放以後に強化されることになった。 ミールは一般に村長(スターロスタstarosta)と家長からなる村会(スホードskhod),長老会と慣習法からなり,土地を共同で所有するが,経営は個別的に行うという,いわゆる固有の二元性をもっていた。また農民の自然発生的自治組織であり,原始的な行政権と司法権をもっていたが,体制側が支配の道具,とりわけ税金と賦役を課すために利用したために,ミールは農民の自治組織であると同時に,体制側の支配の道具という二重の性格をもつに至る。…
【モスクワ・ロシア】より
…農家はふつう広い森林に1ないし2~3戸単位で散在し,多数戸の部落の発生は16世紀末からとされるが,これら部落の中心は教会のある村で,この村をいくつか含む郷がミール(共同体)を構成した。官憲や領主も直接ミールの生活に関与することは少なく,長老(スターロスタ)などの役職が外部世界との接点をなし,国税や領主への貢租もミールの集会で各戸に割り当てられた。農民は現物や貨幣の貢租のほか,農耕賦役を求められることもあったが,領主直営地の労働にはホロープ(奴隷)などの隷属民も使われた。…
※「スターロスタ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」