世界大百科事典(旧版)内のスッタの言及
【スートラ】より
…原義は〈糸〉で,花を貫いて花輪とするように,教法を貫く綱要の意となったと考えられる。仏教もこれにならい釈迦の教法を文章にまとめたものを総称してスートラ(パーリ語ではスッタsutta)と呼んだ(ただし,仏教の〈経典〉には文体的にはスートラ体といえないものが多い)。漢訳では修多羅と音写され,経,契経,貫経などと訳される。…
【大蔵経】より
…経・律・論の三部よりなるところからこう呼ばれる。経(スッタsutta)は釈迦や弟子たちの言行録,律(ビナヤvinaya)は教団の戒律規定,論(アビダンマabhidhamma)は哲学的理論を展開したものである。釈迦の滅後,その教えを正しく伝えるために,弟子たちは〈結集(けつじゆう)〉(経典編集の集会)を開き,経典整理を開始したが,仏滅後100~200年ころには教団は多くの部派に分裂し,それぞれの部派が各自の三蔵を伝持するようになった。…
※「スッタ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」