世界大百科事典(旧版)内のステープル商人の言及
【ステープル】より
…また品質の統制や,貿易をめぐる外交手段としても有用であった。なおかかる指定市場にもとづき,その商品流通を担った特権的・独占的商人をステープル商人(マーチャント・ステープラーズ)という。13世紀末エドワード1世によって初めて設定され,ヨーロッパ大陸ではドルトレヒト,やがてアントワープ,ブリュージュ,カレーが,国内ではボストン,ブリストル,ハル,ロンドン,サウサンプトン等々がステープルに指定されている。…
【羊毛】より
…当初イギリス商人の資本力は弱く,輸出にあたったのは巨大な資本をもったフランドル商人やイタリア商人であったが,14世紀に入るとステープル組合に組織されたイギリス商人が台頭し,他の商人を駆逐していった。羊毛輸出に伴う関税収入が国家の重要な財源だったので,羊毛取引市場が指定(ステープル)され,ステープル商人による独占が形成されたのである。しかし,15,16世紀にイギリスの毛織物生産が増大すると,羊毛輸出は減少していき,16世紀半ばまでにはわずかになった。…
※「ステープル商人」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」