世界大百科事典(旧版)内のスラブ基語の言及
【スラブ語派】より
…文字は東のグループのマケドニア語,ブルガリア語と西のグループのセルビア語がキリル文字を,クロアチア語その他はラテン文字を使っている。 これらのスラブ諸語はかつて一つの言語から発達したと考えられており,その推定される基の言語をスラブ祖語(あるいはスラブ基語ないしは共通スラブ語)と呼んでいる。この祖語(基語)で書かれた文献はない。…
【ロシア語】より
… なお,ロシア語は国連の公用語の一つとなっているが,これは第2次大戦後の国際社会におけるロシア語の比重の増大を反映する事実であろう。
[歴史]
6世紀から8世紀にかけてヨーロッパ・ロシア地域に分散定住したスラブ諸部族はスラブ基語を話した母集団から分離して東スラブ的特徴を強め,独立の方言集団を形成していたが,9世紀末にキエフを中心とする国家的統一を実現し,言語・文化の一体性を強めたものと思われるが,この時期の文献資料は存在しない。 10世紀末にキリスト教とともにその典礼言語である南スラブ起源の古教会スラブ語(古代教会スラブ語)をキリル文字とともに受け入れ,それを契機として標準的な書きことばが生まれ,14世紀までに多くの文献資料を残した。…
※「スラブ基語」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」