世界大百科事典(旧版)内のスワーミー・ハリダースの言及
【ターン・セン】より
…イスラム教徒間の尊称である〈ミーヤーン〉の名が与えられて,ミーヤーン・ターン・センと呼ばれ,またアクバル皇帝の寵臣の意味をもつ〈九つの宝〉の一つに数えられて,宮廷音楽家として活躍した。師匠は,ヒンドゥー教の聖者としてあがめられた音楽家スワーミー・ハリダースSwāmī Haridāsであり,師弟ともに伝説的な逸話が多い。ターン・センによって作られたラーガは尊称をもって〈ミーヤーンキ・マルハル〉と呼ばれ,また,代表的な声楽形式の一つであるドルパドの歌い手としても有名であった。…
【ドルパド】より
…これは4部からなる大形式で,第3部分はドルバdhruva(〈永遠の〉の意)と名付けられており,これと〈語句〉を意味するパダpadaとの合成語が,ヒンディー語風に発音されてドルパドとなる。この形式はアクバル皇帝の時代に,聖者として名高いスワーミー・ハリダースとその弟子ターン・センによって完成され,現在に及んでいる。形式の前半はアーラープで,拍子と詩句とがなく,ラーガを十分に提示する部分で,順次に声域を広め,速度を増す。…
※「スワーミー・ハリダース」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」