ソリフラクション・ローブ
solifluction lobe
ソリフラクションにより形作られる舌状の周氷河地形。大きさは長さ・幅が2~50m,ローブの高さが0.2~2m程度である。移動速度が減少するローブ前面では,土塊がキャタピラ状に変形して前進するため,ローブ前面に向かって高さが増す。また,ローブの高さは,気候条件やソリフラクションプロセスの違いを反映している。一般に,高さの低いローブは日周期性の凍結融解により移動速度が大きく,高いローブは年周期性の凍結融解により移動速度が小さい。
執筆者:渡邊 達也
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報
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世界大百科事典(旧版)内のソリフラクション・ローブの言及
【周氷河地形】より
…構造土や岩屑が薄く平たん地をおおう石畳,草や矮小灌木におおわれた径1m前後,高さ数十cmの凍結坊主とよばれる半球状の土の高まりは,地表条件の違うところに類似の作用が働いてできたものである。斜面にはソリフラクションの前面が高さ数十cmの微起伏をもって舌状にのびたソリフラクションローブsolifluction lobe,数mm以下の細粒物質と数cm大の岩片が互層をなす成層斜面堆積物が分布する。永久凍土地帯では,凍結割れ目を満たす水が凍った氷楔(ひようせつ)ice wedge,それが作る径数十mの巨大多角形土polygons,氷の薄層をもつ径数m~数十m,高さ数mの泥炭の高まりであるパルサpalsa,さらに大型で中に氷塊をもつ小丘ピンゴpingo,地表下に集積した集塊氷,それが溶けてできた浅い盆地アラスalasや融解湖などの地形が発達する。…
【ソリフラクション】より
…水に飽和された表層土が,全体としてゆるやかに斜面を流れ下る現象。寒冷で湿潤な両極地方の島々で,20世紀の初頭に初めて詳しく観察され,ラテン語のsolum(地面)+fluctuo(ゆらぐ)があてられた。流土の訳語が使われることもある。樹木のない高緯度地方や山地などの周氷河地域では,冬の間多量の水を吸い上げて凍結し凍上していた地表が,春になって融解するとき,下層に残る凍土が水を通さず,それに融雪水が加わるので過飽和状態になりやすい。…
※「ソリフラクション・ローブ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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