世界大百科事典(旧版)内のタッチストーンの言及
【道化】より
… こうした盛りあがりの頂点に現れて,道化を本格的演劇の中に誘いこみ,一挙に円熟させたのがシェークスピアであった。妖精の女王との快楽を味わう職人ボトムBottom(《夏の夜の夢》),好色で大食でほら吹きで〈フュシス〉そのものの象徴のような太鼓腹をしたフォールスタッフ(《ヘンリー4世》《ウィンザーの陽気な女房たち》),ワイズ・フール(賢い愚者)という逆説を体現するタッチストーンTouchstone(《お気に召すまま》)やフェステFeste(《十二夜》),そして悲劇的国王につきそう名無しの道化(《リア王》)。ハムレットにいたっては,悲劇の主人公なのに道化ぶりを演じる。…
※「タッチストーン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」