タリゴンジュ(読み)たりごんじゅ

世界大百科事典(旧版)内のタリゴンジュの言及

【インド映画】より

… インド映画製作の中心地としては,西のボンベイのほかに東のカルカッタ,南のマドラスがある。カルカッタ郊外のハリウッドをもじって〈タリウッド〉と呼ばれるタリゴンジュを中心にして作られるベンガル語映画は,感傷的で哀愁を帯びた物語や詩(主としてこの地方出身の〈詩聖〉タゴールの作品)を題材にとることが多く,イギリス帰りのインド人の虚栄を風刺したディレン・ゴンダパッダエ監督の喜劇《イギリス帰り》(1921),プラモテシュチョンドロ・ボルア監督の〈社会的抗議〉を含んだ悲恋映画《デブダシュ》(1935),1947年の分割後に東パキスタンから西ベンガルに移住してきた難民を描いたニマイ・ゴーシュ監督《根こそぎ》(1951)など,娯楽映画の中に早くから社会派的な映画が生まれていたが,サタジット・レイ監督が《大地のうた》(1955)でデビューするといっそう〈芸術映画〉はベンガル語映画を特色づけることになる。《大地のうた》《大河のうた》(1956),《大樹のうた》(1959)の〈オプー(主人公の名まえ)三部作〉でサタジット・レイは国際的にインドを代表する映画作家となったが,《都会の人》(1952)でデビューした《反機械的》(1958)のリッティク・ゴトク,《夜明け》(1956)でデビューしたムリナール・セーンの2人も,レイと並ぶベンガル語映画の代表的映画作家である。…

※「タリゴンジュ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」