世界大百科事典(旧版)内のターゲッティング・ドクトリンの言及
【核戦略】より
…これはさらにニクソン政権の末期に国防長官となったシュレジンジャーによって発展をみた。シュレジンジャーは,戦略核攻撃のターゲッティング・ドクトリンtargeting doctrine(目標原則)の修正に着手,都市・工業地帯に対する核報復だけでなく,多種類の軍事施設を戦略核攻撃の目標とした。この戦略はのちに〈柔軟反応核戦略flexible strategic (nuclear) response〉と呼ばれている。…
【核兵器】より
…〈確証破壊戦略〉は,他国から核攻撃(第1撃)を受けた後においても報復攻撃(第2撃)能力を保有し,これで相手国に対し確実に,耐えられないほどの被害を与えるという戦略で,この戦力にはICBM,SLBM,長距離爆撃機が用いられる。ニクソン政権になって,過重な防衛負担をさけようとして提唱された〈現実的抑止戦略〉があり,さらにシュレジンジャー国防長官がニクソン政権末期に提唱した〈ターゲッティング・ドクトリン〉は,ソ連の核攻撃への対応のオプション・リストに基づいてソ連の攻撃に見合った核報復を行うとするもので,対都市確証破壊戦力を温存し,全面戦争を抑止しようとするものである。 またこの期間には軍備管理に関する重要な条約が多数締結されている。…
※「ターゲッティング・ドクトリン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」