チェルチェン(読み)ちぇるちぇん

世界大百科事典(旧版)内のチェルチェンの言及

【楼蘭】より

…前1世紀の鄯善,すなわち楼蘭(クロライナ)の戸数は,1570戸,人口は1万4100と伝えられ,当時の西域のオアシス諸都市の中では中程度の規模であった。しかしクロライナは,後1世紀になると,匈奴,後漢,ヤルカンドなどの干渉を受けつつも,しだいにその南方および南西方の崑崙山脈北麓に位置した且末(チャルマダナ,チェルチェン),小宛,精絶(チャドータ,ニヤ),戎盧などの諸オアシス都市国家を併合して,ロプ・ノール沿岸から西はチャドータに至る広大な地域を支配下に置く鄯善王国の首都となり,この状況は,以後ときに魏,晋,西涼等の進出の時期(大谷探険隊によって将来され,現在竜谷大学図書館に所蔵されている有名な〈李柏文書〉は,328年前涼の西域長史李柏が,ロプ・ノール西岸の海頭から焉耆(えんぎ)王に送った書簡の草稿である)があったにしても,少なくとも4世紀末までは続いたものと思われる。 4世紀末にこの一帯を通過した法顕の記録するところによれば,当時クロライナには小乗仏教を奉ずる国王と4000人の仏僧がいたことが知られ,この僧の数からしても,かなりの都市に成長していたことが推定される。…

※「チェルチェン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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