世界大百科事典(旧版)内のチョーサー・タイプの言及
【ケルムスコット・プレス】より
…中世の手工業を理想とするモリスの芸術活動の一環をなすもので,中世の写本装飾やルネサンスの書物に多くを学んでおり,見開きの状態での紙面構成,黒インキを鮮明に写す手漉(てすき)紙の使用,モリス自身による二つの字体と644のイニシャル,およびオーナメントの考案等,近世の私家本製本の歴史に重要な貢献をした。活字にはローマ字体の変形〈ゴールデン・タイプ〉,ゴシック体の変形〈トロイ・タイプ〉およびそれを縮小した〈チョーサー・タイプ〉があり,その名称はおのおの《黄金伝説》《トロイ歴史集》《チョーサー著作集》のために作られたことに由来する。挿絵のほとんどは,バーン・ジョーンズによって描かれた。…
※「チョーサー・タイプ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」