つくりぞめ

世界大百科事典(旧版)内のつくりぞめの言及

【地発】より

…〈発〉は,倒れているものをもとの状態にする,すなわち本来的には生命を付与する行為を意味する語であり,地発の本来の意味は,土地に生命を付与する行為をさすもので,開発(かいほつ),開墾と同根の観念にもとづくものといえる。今日この地発という言葉は,西日本の民俗的正月行事のひとつである〈つくりぞめ〉〈鍬初〉をさす言葉として存在するが,これもこの本来の意味での地発の延長上でとらえられる(〈仕事始め〉の項目参照)。 このように土地に生命を与える行為である地発が,本主のもとからきりはなされた状態の土地を本主が取り戻す行為であるとした当時の人々の論理は,土地とその持主との強い一体観念,すなわち土地は本来の持主のもとにあるのが正しい姿で,〈移転した土地は仮の姿〉であるという,当時の人々の土地所有観念を媒介とすれば理解しうる。…

※「つくりぞめ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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